ヘベす(平兵衛)は、ミカン科ミカン属の常緑低木の柑橘類柑橘類で、香酸柑橘類の一種です。原産地は宮崎県日向市。味が"スダチ"や"カボス"に似て
おり、果実を食用にします。、"スダチ"や"カボスに比べて、酸味が柔らかく、酸味・香り・味のバランスが非常に良い果汁が特徴です。
へべすはビタミンC、クエン酸、と共に必須アミノ酸や多くのフラボノイドを豊富に含んでおり、機能性成分として注目されています。
(機能性成分とは、健康維持や病気予防などに機能的効果がある栄養成分
のこと)
[機能・効能]
⇒ ビタミンC
・抗酸化作用があり免疫力を向上。昔から疲労回復や高血圧・心臓病など
の予防に利用されており、美容と健康に欠かせないものだと言われてい
ます。 また 直接細胞内の酸化還元現象を活性化し、同時に細胞内の
呼吸作用の調整も行い、体の基である細胞自体の機能を高めます。
⇒ クエン酸
・疲労回復や老化抑制、腎機能を改善する働き
⇒ 必須アミノ酸9種類の内トリプトファンを除く8種類の必須アミノ酸を含む。
・たんぱく質を合成する必須アミノ酸は、成長ホルモンの分泌を促し肝機能
の改善や脂肪肝の予防に期待できます。
必須アミノ酸は、体内で生成することができないので、食物から補う必要が
あります
⇒ フラボノイド群「ナリルチン」「ナリンギン」「ヘスペリジン」「ネオヘスペリジン」 「エリオシトリン」「ナツダイダイン」「ノビレチン」「タンゲレチン」
・ナリルチン・・・・・花粉症の他にアトピー性皮膚炎や気管支喘息等といっ
た「I型アレルギー」の抑制効果がある。高い抗酸化作用
があることが知られており、炎症を抑えるだけでなく、
活 性酸素などによる酸化ストレスの軽減も期待できる。
活性酸素は肌の老化を進める大きな要因なので、美容に
も効果が期待できる
・ナリンギン・・・・・苦味成分を構成している物質。抗酸化作用や食欲抑制作
用の他に、脂肪分解を促進したりする作用があり、高脂血
症やがん予防に効果がある。結晶は鋭い針状となって
いるため、食べると粘膜が刺激され舌や唇がヒリヒリ
する。
・ヘスペリジン・・毛細血管の強化、血中コレステロール値の改善、血流
改善、高血圧予防、基礎代謝の向上、血中中性脂肪の分
解、抗アレルギー作用、発ガン抑制作用、メラニン量減少(
くすみ・くま改善)、リウマチの軽減、リラックス効果など
・ネオヘスペリジン・・・抗酸化・皮膚回復促進
・エリオシトリン・・・強力な抗酸化作用をもち、脂質の酸化を防いでがん予防
や高血圧・動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果を発
揮するほか、肝臓・腎臓・血管中での過酸化脂質の生成を
抑制するため、肥満予防、糖尿病の合併症予防、エコノミ
ークラス症候群予防などに効果
・ナツダイダイン・・抗がん・抗炎症・抗酸化作用などの効果
・ノビレチン・・・・血糖値の上昇を抑える働きがあることや、発がん抑制作
用・慢性リウマチの予防や治療にも効果
・タンゲレチン・・抗酸化作用、抗炎症作用、抗がん作用、抗腫瘍形成作用
、 コレステロール抑制作用、神経保護作用
- [食べ方]
- ⇒果汁・・・紅茶、飲料水、鍋物に
- ⇒みじん切り・・・味噌汁やおすましに
- ⇒輪切り・・・焼酎やお刺身、酢の物、焼き物に。
- ⇒短冊切り・・冷や奴、そうめんの薬味、酢の物に
[ヘべスの由来]
「平兵衛酢(へべす)」は今から180年ほど前、宮崎県日向市の富高地区で見つけた長曾我部平兵衛さんにちなんでつけられました。その酢 みかんは、なんとも香しく地元ではお味噌汁から魚の焼き物、お菓子や焼酎のカクテルに至るまで幅広くつかわれるようになりました。
ご当地では婚礼の習わしとして嫁ぎ先に苗木をもってゆき、果実ができるようになると、料理の隠し味として使ったようです。すると香り高くより美味しいお料理に仕上がり、お嫁さんの評価も上がり、健康にも良いというものでした。
広島には家を建てると枇杷の木を植えるという習慣があったそうです。枇杷の木や葉がお薬として重宝されたと聞いています。昔の人は健康に気を付けていたことが良くわかります。現代人は忘れかけていますが、日ごろからの予防と健康な体つくりが重要ということだと思います。
ヘべすの果汁